COMITIA117「紙&電子同時発行」企画はコミティアに参加の作家さんたちがなるべく多く漫画の電子書籍の配信に乗り出せる「機会」を作り、さらに電子書籍の市場が現在すでに備えている「購買ポテンシャル」をみんなで享受する目的で立案されました。
WHY 電子書籍?
この企画はなぜ漫画の電子化形式の中で「電子書籍」推奨なのでしょうか?
漫画の「縦スクロール」配信や「PDFでの配信」でもいいのでは?
電子書籍はepubという形式のファイルを用います。epubは紙の本の性質をなるべく再現するよう作られた形式です。書籍の綴じ方向、左右のページ指定など、漫画の表現にとって大事な情報が組み込めます。「縦スクロール」配信や「PDF」は現在の機器では使い易いデータ形式ですが、機器の進歩で紙の本を読む感覚も再現が可能になります。漫画は「紙の本」で育まれた文化なので、紙で読む感覚の上で成り立つ表現も多用しています。その蓄積を電子化が損なわれないよう、この企画はepubの活用を推奨します。(AMAZONの電子書籍Kindleはepubを内包したmobi形式のファイルを用います)
WHY COMITIA?
なぜこの企画はコミティアで展開されるのでしょうか?
コミケや他の同人誌即売会でもいいのでは?
多くの電子書籍ストアはオリジナル作品のみを扱い、漫画同人誌に多い2次創作は扱いません。コミティアは日本最大の「創作ONLY同人漫画即売会」です。東京で年4回の開催に毎回3000~5000のサークルが参加し、その半数近くがその日に発売の「新刊」を用意してます。この多くは全国の電子書籍ユーザーにも楽しんでいただける内容です。コミティアは電子書籍と親和性が高いイベントなのです。
WHY 8月21日?
「好きなタイミングで配信登録ができる」のが電子書籍の魅力のひとつです。
なぜ、わざわざ特定の日に大勢でいっせいに配信するのでしょうか?
個々人でバラバラに配信した場合、その配信情報はSNS等で本人のフォロワーには伝わりますが、それ以上に広がるのは難しいです。大勢が同時に配信する「イベント」を構成すれば、情報を全員が発信することで多くのフォロワーの注目を集め、情報が広まります。電子書籍ストアの多くは販売が集中した書籍に有利なシステムを採用しています。このシステムの中では大勢が集まって注目を集める「イベント」を作ることが大事なのです。
WHY 紙&電子同時?
電子の配信を揃える日がコミティア当日である必要はありますか?
紙媒体の発売と同じ日にするのはなぜでしょうか?
コミティアで本を購入する読者は主にその当日に発行の「新刊」に注目します。同日に電子で配信すれば電子書籍ストアの本棚は参加者が「新刊」を見つけやすいカタログとして機能します。また、その日は会場に行けなかった読者にも「新刊」を購入できる経路にもなります。これらの読者の注目が集中することで電子書籍の販売を伸ばすことも期待できます。
WHY BOOK☆WALKER?
電子書籍ストアにはKindle、Kobo、iBooks、eBookJapan、hontoなど多数あります。その中で、この企画は特にKADOKAWA直営の電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」を推奨するのはなぜでしょうか?
BOOK☆WALKERはこのCOMITIA117「紙&電子同時発行」企画に賛同して以下のような協力を予定しています 。
1)企画参加本が一覧できる「特設ページ」の開設
8月18日までのBOOK☆WALKER登録作品が書影表示されます。8月19日以降の登録作品は、ストアの準備が整い次第の表示になります。また、「18禁作品」の書影閲覧には年齢確認が必要なので「全年齢向け」とは別ページになります。
2)電子書籍のノウハウがなくても可能な「epub作成手順」を紹介
BOOK☆WALKERはepub作成についてわかりやすいマニュアルを用意します。ここに記載の手順にしたがえば出版社が配信しているものと同様の漫画電子書籍を配信できます。パソコンがなくてもコンビニコピー機のスキャン画像とスマホだけで利用できます。スマホによる手順は当サイト内のハウツーページにて紹介します。
また、BOOK☆WALKERには作家側で「閲覧ページを指定できる」サンプル閲覧機能を装備しています。特設ページは企画参加書籍の一覧のみならず、WEB上の「COMITIA見本誌スペース」としての機能も期待できます。
BOOK☆WALKERでの電子書籍配信は「BWインディーズ 著者センター」にて行えます。 https://author.bookwalker.jp